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社長インタビュー

株式会社 雀部丸鐵

代表取締役社長 雀部 智也

リヤカーを引いて大江町まで


祖父が築いた「株式会社 雀部

————「株式会社 雀部」は元々どんな会社だったんですか?

 雀部の初代である祖父のころは、大正時代、大江山の鉱山が夜久野町で林業が盛んに行われているころでした。

鉱山や林業の方向けにワイヤーロープやリヤカー、スコップや鍬などの販売から始まりました。祖父は福知山から大江町までリヤカーを引いて配達に行っていました。

 その後、鉱山や林業の仕事がだんだん衰退していき、業態の変化が必要になりそこから建設や土木向けの卸業や、福知山市内の鉄工所さん向けの販売に変わっていきました。

 そこから長田野工業団地ができたのがきっかけで、前代(2代目)がもともと機械に長けていたところから、建設業さん向けではなく、製造業さん向けに変わっていきました。

 なので、私が生まれた頃には会社としては機械工具商としてシフトしきっていました。

自然な流れで後継ぎの道へ


会社を継ぐ前にどうしてもやりたかったこと

————「株式会社 雀部」を継ぐと決めたきっかけは?

 私の父は商売人向けという性格ではなく、機械メーカーの研究室で働きたいという人でした。でも後を継げる息子が父しかいなかったので、後継ぎとして戻ってきてくれと言われ、雀部を継ぎました。なので、私の兄には無理して継がすという教育ではなく、自分の好きなことをやりなさい、という教育でした。私の家は、私と兄と男の子は2人なので、どちらかが継ぐだろうという考えでした。

  私が中学の頃に父と大学生の兄と3人で会議をしたのですが、そのときに兄が都会で大きな会社で働きたい、という憧れをもっているということを知りました。
そんな兄の想いとは反対に、私は単純に「お父さん好きやし、福知山好きやし、ここにおるわぁー」と言っただけです(笑)

 

ニュージーランドへ留学して感じた


“本当の幸せ”とは

 ————-学校卒業後、1年間海外へ行かれていたとのことですが、帰ってきたときに心境の変化はありましたか?

私が日頃からよく言っている『笑顔』というのは、まさにこのときにニュージーランドに行って感じたことからなんです。

ニュージーランドでは、仕事ばかりせずに家族との時間や休日を大切にしているんです。
経済大国という感じではなく、みんながそこそこ幸せならそれでいいやん、という感じでした。ベンツやレクサスに乗らなくても、普通でも幸せならそれでいいという。 

お父さんは朝8時半に仕事へ行って、5時には帰ってきて、息子とキャッチボールしたり、娘とガーデニングをしたり、、、そんなお父さんの時間の使い方に今でも憧れます。自分ができているかといえば、できていませんが(笑)社員さんにはそうあってほしいなと思います。

 

——それはすごいですね!ニュージーランドに行って得た大切なものがたくさんあったんですね。 

ニュージーランドに行ってから日本とは違う価値観や笑顔を見て、『会社を継ぎたい』という想いがより一層強くなりました。
 そして、父に継ぎたいと思ったから『帰るわ』と電話し、すぐ帰国しました。

 

みんなで一緒に幸せになりたい


そのためには仕事も“楽しさ”を忘れないこと

 

合併したことで夢が広がるので、次にこの会社を継いでくれる人が、安心して継げるような状態にしたいと思っています。
もちろんプレッシャーはあると思いますが、同時にワクワクも用意してあげたいなと。

 

普段やっている仕事は地味なこともあるかもしれませんが、有名企業さんの仕事に関われているということは、すごいことだと思うんです。

なので、社員さんに対してはそういう部分でも、自信持ってよ、誇り持ってよ、ということは伝えていて、それを感じてほしいなと思っているんです。

日本の大きい企業さんと仕事ができるということは、プライドと自信をもってできることですし、楽しいことでもあると思います。

そうやって楽しんでやっていった結果、私と副社長だけ幸せになったって仕方がないので、みんなで一緒に上がっていきたいという気持ちが強いです。

福知山でそんな良い環境で仕事ができるということがありがたいですし、福知山の他の企業さんとは足の引っ張り合いをするのではなく、お互いに魅力発信ができればと思っています。

やっぱり楽しいと会社は盛り上がると思うので、楽しそうかな?という視点でいつも見ています。
もちろん凹むときもありますが、そういうときは自分に対して「なぜ?」を5回問いかけることにしています。
そうして自分に問いかけたときに、いつも悪いのは私なんですよね()
「あ、僕やん!」っていつも気付きます() 人が悪かったことってほとんどないんです。
なので、結局自分がやり直すしかないんですよね。

そして、今私にとってパートナーが心強いんです。
私はすごく感覚タイプなので、書類などは副社長に投げています(笑)
経営の部分も副社長は細かいのですごく助かります。
副社長はしっかりと数字を見てくれて、まめに報告もしてくれるし、それぞれの得意分野で分担ができたらと思います。