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異業種だからこそ広がる可能性を感じた

なぜ合併することになったのですか?

 社長)2年ほど前、この合併の話が出ました。

ちょっとした相談をお互いにする中で、一緒にやったらもっと強くなるんじゃないか?ということになりました。事業提携という形にするという手もあったのですが、合併した方がスピードも上がると思いました。合併することに抵抗がある方もいるかもしれませんが、私はそれがあまりなかったんです。市町村や学校がなぜくっついていくかというと、それは市民や子供にとって良いから、そして市や町にとっても良いからなんだと思います。なので会社としても、そんな相乗効果とか人の働き甲斐とか会社の厚みを出していくという部分については常々思っていて、それに対してよいパートナーがいた、という感じです。そして私の仕事と異業種の仕事が一緒になることで、また新しいことができていくという挑戦が楽しみ、という気持ちもありました。同業者との合併も過去に考えたことはありましたが、お客様にサービスをできる幅が広がるという点では、今回異業種の合併の方がよりおもしろいと思い、決めました。 

副社長)以前どこかで、イノベーションは異業種の組み合わせでしか起こらないという話を聞いたことがありました。同業者だと同じ枠からはみ出ることが難しいけど、異業種だといろんな発想も違うのでいろんな可能性があるなと。

 

— 合併の話はどちらから? 

副社長)私からですね

 

—それはなぜ? 

副社長)これから北近畿のエリアを考えたときに、まずスケールメリットがないとお客様には来ていただけないだろうと考えていました。そして売上をどこまで確保できるのかを考えたときに、もともと旧雀部さんとはビジネス的にも交流があったので、これからひとつの会社としていろんなお互いの強みを活かしてやっていけるのではないのかと思いました。

 

—副社長から合併の話を聞いて社長はどう思いましたか?

社長)うわー!おもしろいっ!と思いました()

昔から知っている、数いる友達の中でも特別信頼のある彼だったので純粋に嬉しかったですね。メリットや相乗効果もたくさん考えましたし、デメリットについてもたくさん考えました。そして同時に大事にしないといけないこと、お互いにそれぞれの会社で身を削っていたこと、彼の想いも大事にしていこうと思いました。不安といえば、家族のサポートや理解は大切だと思っていたので、彼の家族にも良い判断をしたと思っていただけるようにやっていこう、という部分だけでした。

でもまずはおもしろい!というのが1番で、会社は間違いなく良くなると思いました。 

副社長)良い意味で緊張感が増しましたね。

私たちもそうですし、社員さん同士もいいところ見せよう!という気持ちが広がっているようで、昨日も工具メーカーさんに1日同行というのをやっていて、工具セットの営業を自動車屋さんメインで周っていて引き合いがあったり、コピー機の話も持ってきてくれたりしてくれるので、ありがたいです。

お客様に提案するものが増えてワクワクする!

—実際に合併の準備はどうでしたか?

社長)話が決まってからスタートを切るまでに時間がかかりました。双方の景気のタイミングもあるし、人材が落ち着いている時期ということも大切だったので、それが落ち着いたのが2017年の年末でした。

 

—社員に伝えたときの反応は? 

社長)社員から出た意見は2つで、1つはやることが変わるのかどうか、というところ。営業さんだと、売るものは変わるのか?丸鐵さんの商材も売っていくのか?というところですね。事業部は分けてスタートしようということは決めていたので、君たちは今まで通りの営業をしてくださいと伝えました。事務員さんにも同じく、今までの機械工具商としての仕事をしてくださいと伝えました。同じ会社にもうひとつ事業部ができたので、丸鐵さんの商品をPRしますということは社員の方から言ってくれました。

もう1つは、お客さんに提案するものが増えてワクワクする!という意見も出ました。ネガティブな意見はあまりなかったです。 

副社長)私の方は2年前に引っ越したばかりだったので、また引っ越すんかと()

ギリギリで伝えたので、もうちょっと早く言ってほしかったという意見もありましたが、こちらに移るにあたって旧雀部さんの社員さんが温かく迎えてくれたので、今のところ仲良くやらせてもらっています。

 

—合併したてのときはどんな様子でしたか? 

副社長)初めて開ける扉なので、よそに来た感はありましたが、今はすっかり慣れてなくなりましたね。

社長)私は違和感が全然なく、迎え入れるメンバーが増えた楽しみと、お疲れ様でしたと言わせていただける人の数が増えたということに対する嬉しさとか緊張感、今後に対する責任感ややりがいは感じています。

 

—1番はじめの朝礼はどんな様子でしたか?

 副社長)事前に顔合わせ会はしていたのですが、もう1度自己紹介をしたりして、これから改めてお願いしますと。 

社長)緊張はしましたね。社員も緊張していたと思います。

 

—まずやらないといけないと思ったことは? 

社長)私は単純なので、とにかくみんなが笑顔で、という気持ちです。

副社長)まずは売上を確保していかないと、ということは思っています。

福知山の経済の発展のためにも、合併してパワーアップしていきたい

—合併して1カ月経ってどうでしたか? 

社長)思っていた以上にこんなにスムーズなスタートが切れるんだ、という感じです。

こっちのバタバタはたくさんあるのですが、それはこちらが勝手に合併したから当たり前のことで()私が気になっていた人の関係とか社員さんがこれまで通りの仕事をスムーズにスタートを切れるのかっていう意味では、社員の動きがスムーズに見えたので、それはすごく嬉しかったです。あと私は、旧丸鐵さんを支えてくれている20年選手の社員さんと話をしてみたくて、どういう気持ちで営業して、お客さんと接してはるのかっていうのをすごく聞いてみたかったんです。なので、会社にいるときはコミュニケーションをとるようにしています。旧丸鐵の社員さんも、社長はどんな人なんやろって思ってくれていると思うので。今までは会社で自分が最年長だったので、自分がしっかりしないと、っていう気持ちが常にありました。今は副社長もいれば、旧丸鐵の社員さんには人生の先輩方もいます。大変な時期を乗り越えてこられた方なので、1本何かあるなという風に感じていて、そんな人がどんな意識でやってこられたのかっていうのは知りたかったところなんです。 

副社長)私も旧丸鐵時代にたくさん助けてもらいました。

ありがたいのが、今回お客さんの反応も好意的に見ていただいているというところです。どうなっていくんだろうという、興味はもっていただけているのかなと思います。 

社長)合併をみなさんに勧めたいわけではありませんが()福知山の経済の発展のためにも、パワーアップは必要なことだと思いますので、まだ始まったところですが、良き見本になれたら最高ですね。

 

—合併して初月の売上に変化はありましたか? 

社長)劇的にアップした!というわけではありませんが、最低限の目標としているラインはクリアしました。合併してこんなに環境の変化がありバタバタしている中、言い訳はいくらでもできる月だったにも関わらず、社員さんに対してはよくやってくれたな、という思いです。

 

—社員さん同士の様子はどうですか? 

社長)こちらが何も言わなくてもお互いに同行営業をしたりしてくれています。 

副社長)朝礼でお互いの商品紹介をしようということになり、今月から始めたのですが、さっそくセットで営業したりとかもしてくれています。やはりお互いの商品を知りたいということもありますし、プレゼンの練習にもなるので良い効果が出ていると思います。 

私はわりと先代が固かったので、笑顔がテーマの会社に来れてすごく良かったなと思います。会社で笑うなんて厳禁、という価値観の会社に昔はいましたから()

よほどの信頼と尊敬があるからこそ合併できた

—社長と副社長、まったく正反対のお2人ですよね?まさに結婚のような感じだと思うのですが、『笑顔のある家庭を築きたい』という社長に、副社長がついていったわけですね。

副社長)世間のイメージは逆かもしれないですが、私がわりとちゃらんぽらんなんです()

外面がいいので分からないかもしれないですが、片付けのことでも女性陣に怒られたりしています()

 社長)おもしろいですよ()保管してるのか捨ててるのか分からないクリアファイルとか置いてあったり() 

でも私は副社長がいてくれて助かっているところはたくさんあります。

彼が外に出てくれている間に、私は会社の中でできることをやっておこう、というふうにできるので。会の付き合いや、飲みの場のお付き合いなどはどんどん行ってほしいなと思います。 

副社長)食べることと飲むことの能力はしっかりあるので() 

社長)あとはお互いにできること、できなかったことを中心にスケジュールを立てていくと、すごく良いなぁと思います。会社っぽくていいなぁ!かっこいいなぁ!と言っているだけですが() 

でも合併はよほどの信頼と、尊敬と、裸になれる相手なのかというところがないとできないと思います。

私は彼に隠していることはないと思いますし、裸になりきっているつもりです。また、彼が聞いたらイヤかな、と思うような話もあえて言うようにしています。それは5年後、10年後のことも考えてのことで、あとからこんな話があったんだぞ、という風にならないようにと思っています。

それを言わせてくれる、聞いてくれる彼でもあるからこそ、それができるんだと思っています。

 

—5年後10年後も笑顔でいれる会社を目指していける? 

社長)今のみんなの笑顔、お客様の笑顔をエネルギーに変えて、合併して良かったなと思っていただける会社にしていきたいですね。